管楽器の方へ指示を出されている場面だと思います。指示は全て英語ですが、英語の苦手な人にもなるべく解りやすいように、ゆっくりと大きな声で喋っておられます。

最初の合奏なので、拍が分かりやすいように、手振りを大きくして、ゆっくりと振っておられました。

2000年 9月30日
ヨハン・シュトラウス ワルツの初合奏)

いわゆるウィンナ・ワルツはヨーロッパ人にとっても特別なものです。

あらゆるオーケストラがウィーンの演奏スタイルをまねて演奏するのです。これはウィーンから遠く離れた日本の人々にとって特に難しく感じられるかも知れません。しかし、これからの練習の中で伝えられるだけのことを伝えて行くつもりです。

シュトラウスのワルツはブラームスも絶賛した素晴らしいものですが、中でも今回は選りすぐりの曲を演奏します

ウィンナ・ワルツには様々な録音がありますが、そこでもっともよく犯されるミスは、ずっと同じテンポで演奏してしまうことです。
はじめ、ゆっくり入り、その後は常に加速して行くべきなのです。
踊りは常に前に進みます。

ウィンナ・ワルツ独特のリズムがあります。
2 拍目が少し早くきて3 拍目との間が長くなり、それに伴い2 拍目が強く、3 拍目が弱くなる、というものです。このリズムはとても重要なのですが、各ワルツの頭のゆっくりとしたテンポの時に現れます。順調に加速していったあとは普通のワルツのリズムになりますこの切り替えを注意して下さい。

 

2000年 10月28日
マーラー交響曲第5番の初合奏)

マーラーがほかの作曲家と違い、著しくユニークな点として、作曲者がやって欲しいと望んだことはすべて楽譜に言葉で記入されていることがあげられます。
演奏者は
それに忠実に従って演奏すれば、「正しい」マーラーの演奏になるのです。

ですから、個人で練習するときには、書き込みによく注意して正しいダイナミクス(編注:音量差)、正しいアーティキュレーション(編注:音色やアクセント等の表現)で弾くように心がけて下さい。速く弾くことよりもこのことの方がずっと重要です。

また、アクセントもとても重要です。ゆっくりしたところでは決して右手でぶつけるのではなく、左手のヴィブラート(編注:音の高さを微妙に揺らすことによって、幅広い豊かな音にする奏法)でアクセントをつけて下さいテンポの速いところでのみ、右手でアクセントをつけます。



ご自身も弦楽器奏者であるスルジッチ先生は、時々弦楽器の人に対して、楽器を弾くような手振りで教えられることがあります。

マーラー交響曲5番で管楽器全員が最大音量で吹く場面です。基本的に管楽器が各種4本以上ありますので、それらが一斉になりますと、かなりの大音量になります。

(写真は全て10月28日撮影です。)