(C) 関西シティフィルハーモニー交響楽団
(アマチュアオーケストラ,大阪市)

ベートーヴェン 交響曲第9番
− ケルブ(智天使)とは −


ケルブキリスト教(及びその母胎となったユダヤ教)の聖書(旧約聖書)の随所に描かれれ、中世の天使論においては、最高位の熾天使に次ぐ位を有する第2位の高級天使の名前です。
このページに天使の階級についての詳しい記述があります。)

常に神の御前にいて、人々に叡智の振動を発する(神の叡智を伝える)、智慧に秀でた天使とされています。
ただ、ケルブは一人ではなく、数多く存在するため、通常単独で書かれることは少なく、複数形の「ケルビム」として書かれることがほとんどです。


旧約聖書においては、主に以下の3カ所で、その働きや容姿を描かれており、エデンの園の守護天使であったり、神の戒律(有名なモーセの十戒を刻んだ石板)を納めた聖櫃の周りを守り預言者(神の言葉をかる者であり、ノストラダムスのような未来を予想する「言者」ではない)エゼキエルの前に降臨するなど、常に神(又はその聖域)の御前に立つ異形の天使として活躍しています。

創世記 第3章24節:
(神の命に背いて知識の実を食べたアダムとイブをエデンの園から追放する場面)
「こうしてアダムを追放し、命の木に至る道を守るために、エデンの園の東にケルビムと、きらめく剣の炎を置かれた。」

出エジプト記 第36章8節:
(エジプトを脱出したモーセを初めとするイスラエル人が、神の命に従って、十戒の石板を納める天の幕屋を建設するにあたり、幕屋を覆う十枚の幕を織る場面)
「・・・亜麻のより糸、青、紫、緋色の毛糸を使って意匠家が描いたケルビムの模様を織り上げた。」

エゼキエル書 第10章14,21節:
(紀元前6世紀頃にいたとされる預言者エゼキエルが、ケバル川のほとりで天から降臨したケルビムと遭遇する。その容姿を語っている場面)
「ケルビムにはそれぞれ四つの顔があり、第一の顔はケルビムの顔、第二の顔は人間の顔、第三の顔は獅子の顔、第四の顔は鷲の顔であった。・・・そのそれぞれに四つの顔と四つの翼があり、翼の下には人間の手の形をしたものがあった。」
(この前後にもケルビムの容姿に関する詳しい記述がある。)


また、ケルビムは、「愛の天使」で有名なキューピッド(美しい子供の姿をした天使)として描かれることもあり、それ故、英語でケルブ(Cherub)は「かわいらしい子供(又は童顔の人)」を指す意味もあります。

なお、蛇足ながら、現在用いられている英語の聖書(Today's English Version ed.2)では、私が見た限りケルビムの名(Cherubim)は使われておらず、living creature(人知の及ばぬ生き物)とかwinged creature(翼の生えた人知の及ばぬ創造物)で表現されております。