火薬を使った楽器

楽器?小道具?使うのも大変

2000年2月19日、ザ・シンフォニーホールで開催されたトヨタコミュニティーコンサート in 大阪で、当団はオペラ「トスカ」を上演しました。「トスカ」に様々な特殊楽器が使われていることは当ホームページでも記事として取り上げましたが、まだ取り上げていないものがあったのです。それは、火薬を用いた楽器(?)です。

 まずは、大砲第1幕の前半、アンジェロッティのサンタンジェロ城からの脱獄を告げるシーンと、第1幕の終わり、イタリア軍の、ナポレオン率いるフランス軍に対する勝利を祝う祝砲のシーンで用いられています。

 我々の演奏会本番では当然、自衛隊の協力を得て舞台裏に本物の大砲を搬入し(このような活動を民間協力といいます)空胞を発射する、というわけには行きませんので、実際に大砲は使っていません。市販の音源素材集のデータをコンピュータに取り込み、リハーサルの時に「試し撃ち」をして、指揮者の清水先生のチェックによる微調整を加え、本番はコンピュータのキーボードを撃って、いや、打って、鳴らしたのです。ちなみに、このときの「射撃手」は、本ホームページでもおなじみ(?)の、チェロの岩田君です。

 そして、第三幕で、主人公のカヴァラドッシが銃殺されるシーンで用いられます。こちらは舞台上で実際に撃たれるので、コンピュータというわけには行きませんから、本物の銃を用いているかのように、モデルガンを使っています。とはいえ、火薬は本物。ちゃんと、事前に「消防」に届け出をしています。ちなみに、「銃殺隊」は、合唱団の皆様でした。

 さて、いわゆるクラシック音楽畑で火薬を用いた例は他にもあります。有名なのが、チャイコフスキーの荘厳序曲「1812年」。ナポレオン率いるフランス軍(たびたびの出演、ご苦労様です)に対するロシア軍の勝利を描いたこの曲の大団円で、ロシア軍の勝利を祝う祝砲が放たれます。普通は舞台上では大太鼓を用いるのですが、イギリスの水晶宮で演奏されたときは、本物の大砲がぶっ放されたそうです。

 しかし、実際に舞台で用いられる中心は、やはり、小火器。有名どころでは、オペラ「魔弾の射手」。オペラは物騒な話の宝庫ですので、ピストルなんぞはしょっちゅう出てきます。

 こんな話をなぜ今するのか?察しのいい読者の皆さんはもう、お気づきでしょう!
次の第32回演奏会で、私達はまた、
「ぶっ放す!」のです!
どこで、いつ?それは、聴いてのお楽しみ!(でも、曲名見たら分かるかも)。