バレエ「三角帽子」の”おはなし”
− 第2幕(1) −
代官の奸計




−村の代官所にて−


「お〜の〜れぇ〜・・・ ルーカスめが!! どうしてくれよう、どうしてくれよう・・・ (振り向いて)ええい! クジャーノ! 何とかならぬか!?」

振り向いた先にいたのは、銀髪の一見優男風の冷たい目つきの男でした。
「ハッ・・・! お任せ下さい・・・ 代官様のためにすばらしいショーを御用意させていただいております。」

さらにその後ろには、これまた不気味な容貌の2人の男が立っていました。
(第1幕に出てきた警官2人)「だれだ・・・?」「あいつら・・・」

「ふははは・・・! やつこそワシが権力増強のためにイタリアから呼び寄せた秘密警察の末裔どもじゃ! かつては首都ローマを震撼させておったが、イタリア統一後は仕事がなかったらしくてのう・・・」

(2人の警官に向かって)やあ、田舎の警官の諸君・・・ 僕は今でこそこんな所にいるけど・・・」「(こんな所で)」「(悪かったな!)」「かつて僕の祖父はローマで警視総監をやっていてね・・・ 祖国ナポリ王家に反発するドブネズミどもを素晴らしい拷問の末にジワジワと苦しめて殺していったんだよ・・・ でも、結局は色ボケがたたって、モノにしようとしたオペラ歌手に刺し殺されてしまったけどね・・・ 」「(その祖父って?)」「(どっかで聞いたことのあるような?)」
「さて・・・ 昔話はこれぐらいにして・・・ (見知らぬ2人の男の方を向いて)さあ、おまえたち! 例のモノを用意するのだ・・・!」
「ハッ!」「かしこまりました・・・」
「では、代官様。私はこれで・・・
(さあ、ルーカスよ・・・ キミに最高の快楽を与えてあげるよ・・・
じっちゃんの名にかけて!・・・ね!) 」

(鼻の穴を広げながら)フハハヒャヒャ・・・ ルーカスよ・・・ おまえの逆らった”権力”がどれほど強大なものか思い知らせてやるわっ!
フラスキータ! おまえもだ!
「おいおい・・・」「どうするつもりだぁ・・・」