(C) 関西シティフィルハーモニー交響楽団
(アマチュアオーケストラ,大阪市)


バレエ「三角帽子」の”おはなし”
− 第2幕(3) −

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(BGM) 三角帽子 第2組曲 「終幕の踊り」 (「基本データ」で聴けるものと同じものです。)



スペイン・アンダルシア地方のとある村にて

−村祭りの日(夜)−


<さて、ここから先が最後の曲「終幕の踊り」の内容です。>

「おのれぇぇ・・・ ルーカスめ・・・!」「絶対に捕まえて縛り首にしてくれるわ・・・!」「ククッ・・・ この僕を愚弄してくれた罪は重いよ・・・」
何と、秘密警察の面々が、ルーカス再逮捕のためにルーカス夫妻の家付近までやってきたのです!

そして、彼らが目にしたのは、家の前でルーカスの服を着て狼狽している代官の姿でした。

「ククッ・・・ 見つけたよ・・・ ついに・・・」「絶対に・・・」「逃さぬ・・・」

と言うと同時に、彼らは代官に襲いかかりました!

「な゛、なんじゃー お前らは! わしじゃ! 代官じゃーーー!」
「ククッ・・・! 冗談にしてはちっとも面白くないよ・・・」「代官の名を騙るとは・・・」「言語道断・・・!」
「じゃから・・・ (ドカッ!) ブヘッ! (バスッ!) ムギュ!」

ルーカスの服を着た代官が袋叩きになっているところへ、フラスキータが戻ってきました!

(ルーカスの服を着ている代官を見て)あ・・・ あれはルーカス! ひ・・・ひどい!」 

代官をすっかりルーカスと勘違いしてしまったフラスキータは、自分の夫(実は代官)を助けようと、警官達のもとに割り入ってきました。

「ちょっと! 私のルーカスに何てことすんのよ!」
「なんだ・・・」「貴様は・・・!」「ええい! 邪魔だ!
放り出せ!」
「キャ!(放り出される)

「だめだわ・・・ このままじゃ・・・ そうだ・・・!」
何を思いついたのか、フラスキータ村の中心の方へ走っていきました

そして、それと入れ替わりに・・・
なんと、代官夫人三角帽子とマントを身につけたルーカスが現れてきました!

「さあ、助けに来たぞ! フラスキータ!」
「あのブリ虫オヤジ! シバキ倒してくれますわ・・・! (袋叩きにされている代官の方を見て)って、あれは・・・!」(同じ方を見て)あれっ!? あれは俺の服・・・? でもあいつは・・・」「あのブリ虫オヤジですわ・・・!」

「げ・・・ あいつら秘密警察の奴らじゃ・・・」「まあ、いい気味ですわ・・・ しばらく放って置きましょう!」「確かにその通りだぜ・・・! でも、フラスキータは!?」
周りを見回してもフラスキータはいません・・・
「ま・・・ まさか・・・ 悲しみの余り・・・ 川に飛び込んで・・・
あーーー! どこだぁーーー!」
と叫んで、その場を離れ、どこぞへ探しに行ってしまいました・・・

一方、すっかりルーカスと勘違いされてしまった代官は・・・

「あ゛ーーー!!! や゛め゛でぐでーーー!
「さあ・・・!」「このまま川に突き落として・・・」「ククッ・・・ 特製の重りの付いたその足が・・・ キミを天国へ誘ってくれるよ・・・」
「あ゛ーーーー!! ま゛でぇーーーー!!」

そうこう騒いでいるうちに、何と、フラスキータ村人達を引き連れて戻ってきたのです!!
「早く来て・・・! 私のルーカスが・・・!」
「わかったぜ!」「あんなよそ者どもに・・・」「好きにはさせないぜ・・・!」
「さあ、いくぜぇ!!」「よっしゃぁーー!」
「ファイトォーーー!」「いっぷぁーーーーつ!!」

村人は秘密警察の面々に襲いかかりました!
「なんだ・・・!?(バコッ!)「ウギャーーー!(ベキッ!)「ああっ・・・ ボクの顔に傷が・・・!(ズシャァー!)
「(おおっ・・・ 助かったぞよ〜 さて、今のうちに・・・)」
代官は秘密警察の面々が袋叩きになっていることをいいことに、地面を這って、一人だけ抜け出そうとしましたが・・・
そこにはすっかり代官とルーカスを勘違いしてしまったフラスキータ村人の一部が待っていたのです!

「ああっ・・・! 私のルーカス! 戻ってきたのね・・・!」
「お〜 無事かぁ〜 ルーカス!」「さあ、顔を上げなよ〜!(代官を引き上げて起こそうとする)
「ああっ・・・ 私のルー・・・ (抱きつこうとするが顔が全然違うのに気が付く)へっ・・・?
なんじゃーーー! おのれはーーー!」
「おおっ! 愛しのフラスキータよ〜 さあ・・・ ワシの胸に・・・(抱きつこうとする) (バコッッ!) ウゲッ!
「しばいたれーーー!」「こいつルーカスじゃねぇ!」「アホ代官じゃねぇか!」

と、そこへルーカスしょぼくれながら戻ってきました・・・
「うっ・・・ うっ・・・ フラスキータ・・・ ついに星へ還ってしまったのか・・・ オレも・・・ みんな・・・ さようなら・・・ オレの記憶を空に預けに行くよ・・・ (村人が集まっている方向を見る) って・・・ あれは、あいつら何を・・・ それに・・・
フラスキータじゃねぇか! それに秘密警察の奴らや代官も・・・?」
と言って、その方向へ駆け出していきました!

三角帽子とマントを身につけたルーカスに気づいたフラスキータ村人達は・・・
「げっ! あいつらの仲間じゃねえのか!?」「よっしゃー! 蹴散らしたるでぇ! (袋叩きにしようと走っていく)「ええ、もちろん・・・(近づいて顔がわかってくる) って、あ! あれは! もしかして・・・
ルーカス! 待って! 違うわ! 彼こそルーカスよ!」
(叫んで)そうだ! フラスキータ! オレだ! オレが逮捕されたのも・・・ 全てはあの代官と秘密警察の仕組んだ罠だ!」
「何ですって・・・!」「何だと!」「それじゃ、こいつらが!」「許さねぇ!」
「よーーし! こうなりゃ代官の奴を・・・」
「盛大に打ち上げてやろうぜ!」

と言って、一枚の大きな毛布を持ってきました。
「よっしゃー! ケット(毛布)揚げだーー!」
「そりゃーー!」

「みんなで輪になって踊りましょう!」
「いくぜーー! みんなでカンテ・ド・ホタ(ホタの歌)だぁーーー!」
と言って、ぼろぼろの代官を大きな毛布の上に投げると、みんなでトランポリンのように、毛布の上で代官を空高く跳ね上げました!!

「あ゛ーーー!!! や゛め゛でぐでーーー! ごわ゛い゛よ゛〜〜〜」
「わーーい!」「思い知ったか!」
「まあ、いい気味ですわ・・・ あのブリ虫オヤジにはいい薬でしょう・・・ オーホッホッホッ・・・」

と、怖さの余り叫び続ける代官を笑い飛ばしつつ、ルーカス夫妻村人達の歌うホタの歌が村中に高らかと響くのでありました・・・

 

(おしまい!)