煙管
紀元前600年のマヤ文明にはじめて登場し、アメリカ大陸のみで見られた喫煙の習慣は、コロンブス1512年にスペインへ持ち帰った事で世界中に広がっていくことなりました。
(ついでにコロンブス一行は、当時アメリカ西インド諸島の風土病でしかなかった梅毒まで一緒に持ち帰り、世界中に広めてしまうのでした。)

日本では1543年種子島に、ポルトガル人が鉄砲と共に伝えた事が1549年、宣教師ザビエルが鹿児島へ上陸した時の記述より知られています。
そして彼らが使う大きなパイプを模倣したアジア独特の煙管(キセル)が誕生し、細刻みのたばこを燃やした煙を吸う習慣が生まれるのです。「キセル」の語源カンボジア語の「キシェ」だとされてきましたが、最近では逆に日本語の「キセル」の方が先だと言われています。
そして、日本語の「キセル」の語源は、ポルトガル語で吸うものを意味する「キ・ソルベル」だといいますが、どうなのでしょう?

吸い口と雁首だけが金属でできていて、その間を竹の管で繋いだキセルが生まれた経緯には、当時の冶金技術の問題もあるでしょうが、ヨーロッパにはないがアジアでは身近な中空の素材、竹の存在が大きく影響しているでしょう。
ちなみに、吸い口と雁首の間の竹ラオス原産のものを用いるため、羅宇(らう)というのだとか。

1600年代初頭に始まった葉煙草の栽培と喫煙習慣は、江戸幕府の禁煙を促す布告もものともせず、全国的に広が っていきました

明治に入り、未成年者喫煙禁止法が施行されたのは、1900年(明治33)のことです。
18歳
(もちろん未成年)の蝶々さんが自害したのは、ロングの原作によると、日清戦争が勃発する1894年(明治27年)
まだ未成年の喫煙は禁じられていなかったわけです。

ちなみに、電車の違法乗車「キセル」と呼ぶのは、両端だけに金(金属)を使っている、というしゃれから来ています。