懐剣
のちに蝶々さんが自決に用いる短刀で、父親が自害する際に天皇陛下から下賜された品です。

白無垢で婚礼を執り行うとき、花嫁の帯には懐剣が差し込まれます。これはもともと武家の娘が嫁ぐときの習慣で、武家の嫁である以上、自分の身は自分で守ります、という意味を表しています。また、刀自身の持つ神聖性により、花嫁を災いから守るという役割も課せられているのでしょう。

このページに婚礼に使われる懐剣に関する簡単なイラストと説明があります。)

武家の出で、父親の誇りを引き継いだ蝶々さんですから、その誇りを胸に婚礼に臨んだのでしょう。
それ故に、日本にもアメリカにも自分の生きる場がないことを悟った蝶々さんは、誰を恨むこともなく、一人自決したのでしょう。

−誇りをもって生きること許されざる者、誇りをもって死ぬべし−

その短刀にあった銘文です。