(C) 関西シティフィルハーモニー交響楽団
(アマチュアオーケストラ,大阪市)


関西シティフィル・ギャラリー
−第41回定期演奏会の映像−


<幻想序曲「ロメオとジュリエット」−終結部>
Windows Media形式:約5.7MB (演奏時間:2分51秒)


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チャイコフスキー
作曲の幻想序曲「ロメオとジュリエット」終結部です。
前の場面(愛の絶唱と悲劇)で墜ちた奈落の底から聞こえてくるような「嘆きの歌」がチェロで演奏された後、それを癒すかのような天上の音楽が奏でられて、愛する二人が天上でついに結ばれるような力強い大団円を迎えます。
(この曲全体をお聴きになりたい方は、こちらのリンク
(約19分:4.6MB)からMP3形式音声ファイルをダウンロード再生してください。)

さて、青年チャイコフスキーが多大な感動をもって原作戯曲に敬意を払いながら作曲したこの幻想序曲「ロメオとジュリエット」ではありましたが、前にも書きましたとおり、初版の初演は楽壇からは全く無視されるような形で不評ばかりが目立ちました。
そして、その初版の欠点を友人の作曲家バラキエフが指摘して、チャイコフスキーも彼のアドバイスに従って初版から1年後の1870年に改訂し、さらには中期の佳作となる「イタリア奇想曲」を作曲した1880年にも再改訂を行って、より完全な形にし、今日の名作となったわけです。

ただ、確かにこの作品は、演奏に
(1曲単体の長さとしては比較的長い)約20分もの時間を要し、また同じ旋律やリズムの繰り返しが多く、冗長なイメージを感じさせる部分があります。また、チャイコフスキー初期作品の特徴である(民俗音楽的な)「泥臭さ」や(熱情的な旋律や終結部の醸し出す)「わざとらしさ」や「ねちっこさ」も真正面から出ている面があります。
こうした「洗練されきっていない」音楽は、古来から楽壇のお偉方には受け入れてもらえないのが常ですから、初演での不評は致し方ないかもしれません。

それでも、青年期の最中にあったチャイコフスキーの若さ溢れる作品として、中期の「イタリア奇想曲」や晩年の交響曲(第5番、第6番「悲愴」)にはない、ある種の魅力を兼ね備えた名作の一つであることは間違いないと思います。

 

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<文> 岩田 倫和 (チェロ)